背中の最強種目「懸垂」の様々なバリエーションをご紹介します。
懸垂だけやれば上半身全て鍛えられるなんて言われるくらい強度が高く、上半身のほとんどの筋肉を動員して行う運動です。
先日、筋トレ初心者の友人に懸垂を教えて補助しながらのトレーニングをやってもらったら胸や腹筋まで筋肉痛になったそうです。
懸垂歴1年以上になる私でも懸垂で背中を追い込むと腹筋や胸筋が筋肉痛になることがあるくらいです。
もちろん背中をターゲットとしたトレーニングなのは間違いないですが、様々な部位が筋肉痛になるほど強度が高く、背中を鍛える上で必要不可欠な種目だと言えます。
まだ懸垂をトレーニングに取り入れていない方から普通の懸垂では物足りない方まで満足できるレベル別懸垂をぜひ参考にしてください。
目次
必須アイテム「パワーグリップ」
懸垂を行うと背中の筋肉より先に握力の限界が先に来てしまう方も多いと思います。
そんな時に役に立つのが「パワーグリップ」です。これをバーに巻きつけて使うことで握力をほとんど使わずに懸垂を行うことができます。
懸垂意外にも背中の重要種目である「デッドリフト」「ローイング系種目」にも使用できるので、購入して損はないです。
(私が使用しているパワーグリップの詳細は記事の最後で紹介します)
使い方も非常に簡単で、パワーグリップを手首に固定し、ベロの部分をバーに巻きつけるだけです。
同じような商品でリストラップと呼ばれるアイテムがありますが、使いやすさから断然パワーグリップをおすすめします。
リストラップはセットに時間がかかりますし、そもそも懸垂のように腕を上げて行う種目の際はセットが難しいです。
パワーグリップは高重量に向いてないという方も多いですが、私はデッドリフトで150kgを普通に扱えているので、重量に関しては心配いりません。
レベル0:補助付き懸垂
初心者の方は懸垂そのものができない方も多いかと思います。
そういう場合でも懸垂を諦めないでください。
トレーニング時に補助してもらうことで実際の懸垂に近い形で練習することができ、早期に懸垂ができるようになります。
補助してもらえる人がいない場合は、足かけ懸垂を行いましょう。
写真のように足をかけられる場所があれば、そこに足を乗せて、足の力をかりて懸垂を行います。
背中の筋肉を発達させない限り、いつまでたっても懸垂ができないので、足による補助は最低限しか行わないように注意してください。
パワーラックで懸垂を行う場合は、セーフティーバーを高めにセットして、足をバーに乗せて懸垂を行います。
セーフティーバーを高くすれば強度が下がり、低くすれば実際の懸垂に近い強度の高いトレーニングになります。
またジャンプした勢いで懸垂して、ゆっくり体を降ろす方法も効果的です。
トレーニング方法
- 補助もしくは足をかけた状態でバーにぶら下がる
- バーが目線に来るまで体を引き上げる
- ゆっくりと体を下ろす
- 2~3を5~10回程度連続で繰り返す(5回できない場合は補助を強める)
レベル1:反動付き懸垂
補助付き懸垂である程度回数をこなせるようになったら、反動付き懸垂に挑戦しましょう。
バーにぶら下がったら、まっすぐ伸ばしていた脚を膝で曲げて、その勢いで体を持ち上げ懸垂を行います。
腕や腹筋の力を総動員して懸垂を行いましょう。この段階では背中の筋肉を使おうとする必要はありません。
強度が非常に高いため、意識せずとも背中の筋肉が使用されます。逆に背中の筋肉を意識してしまうと、懸垂の動作そのものが出来なくなるケースが多いので注意してください。
トレーニング方法
- バーにぶら下がる
- 足の反動を使いバーが目線に来るまで体を引き上げる
- ゆっくりと体を下ろす
- 2~3を限界回数まで繰り返す
- 3回以下しかできない場合は、最後に補助付き懸垂で追い込む
レベル2:逆手懸垂
反動を使って懸垂が出来るようになったら、反動をなるべくつけないようにして逆手懸垂を行いましょう。
通常懸垂は手のひらが外側に向くような形でバーを握りますが、手のひらを内側(自分の方)に向けることで、上腕二頭筋の力を動員することができます。
背中だけでなく、上腕二頭筋の力を使うことで順手の懸垂に比べて容易に体を引き上げることができます。
難易度は低いものの、しっかり背中の筋肉に刺激を与えることができるので、通常の懸垂が早く出来るようになります。
トレーニング方法
- 逆手でバーを握り、バーにぶら下がる
- 反動をつけないようにゆっくりとバーが目線に来るまで体を引き上げる
- ゆっくりと体を下ろす
- 2~3を5~10回繰り返す
反動を使わないで限界まで懸垂を行ったあとに、反動付きで数回追い込むと上達が早くなります。
レベル3:通常の懸垂
反動付き懸垂の回数をこなせるようになったら、いよいよ普通の懸垂を行いましょう。
足の反動をつけずに、体を弓なりにそらし背中の力を使って体を引き上げます。
肘をわき腹に近づけるイメージで行うと広背筋をより収縮させることができます。
トレーニング方法
- バーにぶら下がる
- バーが目線に来るまで体を引き上げる
- ゆっくりと体を下ろす
- 2~3を8~12回繰り返す
反動を使わないで限界まで懸垂を行ったあとに、反動付きで数回追い込むと上達が早くなります。
レベル4:加重懸垂
普通の懸垂が12回以上できるようになったら、負荷が足りないので自重に加えて重りを足しましょう。
最初は5kg程度でも、かなり重く感じるはずです。
無理して重りを増やす必要はないので、反動をつけずに綺麗なフォームで行うことを心がけましょう。
加重にはディッピングベルトを使いましょう。
軽い重量であれば、ダンベルを足に挟むなどして懸垂を行うことができますが、位置が安定せず懸垂運動に集中することができません。Amazonで安く売っているので、加重懸垂出来るレベルまで来たら購入するようにしてください。
(私が使用しているベルトの詳細は記事の最後で紹介します)
もし重量がなかなか伸びない場合は、いつもより重量を増やして反動付き懸垂を行ってみてください。
新しい刺激を与えることで使用重量を伸ばすことができます。
怪我のリスクが増すので、しっかりアップを行い、無理をしないように注意して行いましょう。
トレーニング方法
- ディッピングベルトにプレートをセットし、腰につける
- バーにぶら下がる
- バーが目線に来るまで体を引き上げる
- ゆっくりと体を下ろす
- 2~3を8~12回繰り返す
8回出来る重量を加重することで背中の発達を促進することができます。より難しい懸垂ができるようになりたい方は5回しかできない重量でのトレーニングも定期的に行うことで筋力を高めることができます。
加重で限界まで懸垂を行ったあとすぐに重りを外し、自重懸垂で追い込むと上達が早くなります。
レベル5:ストップ懸垂
加重懸垂は重量を限りなく増やしていけるので、メインを加重懸垂にしてサブでストップ懸垂を行うといつもの違った刺激を与えることができます。
まず1回懸垂を行い、体を上に持ち上げたところで1秒間キープし、体を下ろします。
次に2回連続で懸垂を行い、上で2秒間キープし、体を下ろします。
上記のように1回ずつ回数を増やして、5回連続できたら終了です。
やってみると分かりますが、めちゃめちゃきついです。最初は5回できない人も多いと思います。
その場合はできる回数までで構いません。(ちなみに私は通常の懸垂が25回出来るようになってからストップ懸垂にチャレンジしましたが、5回ぎりぎりでした。)
トレーニング方法
- バーにぶら下がる
- バーが目線に来るまで1回、体を引き上げる
- 目線の位置で1秒静止
- ゆっくりと体を下ろす
- バーが目線に来るまで2回、体を引き上げる
- 目線の位置で2秒静止
- ゆっくりと体を下ろす
- 同様に回数を増やしながら連続5回&5秒静止するまで行う
レベル6:加重ストップ懸垂
ストップ懸垂を5回連続×3セットできるようになったら、加重して同様のことを行いましょう。
ここまできたら背中に鬼が現れているはずです。
トレーニング方法
- ディッピングベルトにプレートをセットし、腰につける
- バーにぶら下がる
- バーが目線に来るまで1回、体を引き上げる
- 目線の位置で1秒静止
- ゆっくりと体を下ろす
- バーが目線に来るまで2回、体を引き上げる
- 目線の位置で2秒静止
- ゆっくりと体を下ろす
- 同様に回数を増やしながら連続5回&5秒静止するまで行う
限界がきたところで重りを外し、自重で続けると更なる上達が期待できます。
レベル7:片手懸垂
これが出来たら懸垂マスターを名乗って良いレベル。
片手懸垂と言っても、バーを握らない手で握っている方の腕を支えてはいけません。
バーを握らない方の手は体の脇に下ろして行います。
片手懸垂はもはや筋肥大とは無関係ですが、できたら自慢して回れるレベルなので日々の懸垂の成果を確認する目的で挑戦してみると良いでしょう。
片手懸垂ができるか否かの目安は、
加重懸垂で体重の80%の重量をつけて懸垂できるかどうかです。
トレーニング方法
- 片手でバーにぶら下がる
- バーが目線に来るまで体を引き上げる
- ゆっくりと体を下ろす
私が使用している懸垂用グッズ
私は懸垂時の握力温存のためにパワーグリップと加重用のディッピングベルトを使用しています。
どちらも高いものは高いですが、わたしは安いものを使っています。1年以上愛用していますが、どちらも壊れることなく使えているので、メーカーにこだわらず、安いものがいいって方はぜひチェックしてください。
パワーグリップ
高くて手が届きませんでしたが、いつかはゴールドジムのパワーグリップを使いたいです。
ディッピングベルト
最後に
トレーニング歴が長い人でも以外と懸垂はやらない人が多いです。
確かに相当きつい種目ですが、背中を発達させる一番の近道が懸垂なので、日々のトレーニングに必ず取り入れて下さい。
ジムで見かける背中が大きいと感じる人は必ずと言っていいほど懸垂を行っています。
かくいう私は懸垂が一番嫌いな種目ですが。。
背中最強種目の「懸垂」を行い、広背筋の広がりと立体感を手に入れましょう!
それではまた!
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