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オメガ3(DHA・EPA)の筋トレへの効果とは?【摂取タイミングも解説】

 

最近なにかと話題の「オメガ3脂肪酸」は一度は耳にしたことがあるでしょう。

その多くは健康に対する効果ですが、実はオメガ3脂肪酸は筋トレにも絶大な効果を発揮するのです。

 

この記事ではオメガ3脂肪酸の筋トレへの効果と効果的な摂取方法について解説していきます。

 

この記事を読むと分かること

  • オメガ3脂肪酸とは何か
  • DHA・EPAの効果
  • 筋トレへの効果
  • おすすめ摂取方法

 

オメガ3脂肪酸とは

 

オメガ〇〇とは

オメガ3以外にもオメガ6やオメガ9という言葉を聞いたことがあるかもしれません。

このオメガなんちゃらの数字は炭素と炭素の結合が二重になっている場所(=)が端から何番目にあるかを表しています。

例えば、次の図ではオメガ3は端から3番目に=が来ていることが分かると思います。同様にオメガ6は6番目に=が来ています。

これ自体は全く覚える必要がありませんが、炭素と炭素の二重結合によって脂質は大きく性質が変わるということだけは頭の片隅に置いておいてください。

 

SASAMI
お肉の脂が固まっているのは二重結合がない飽和脂肪酸だからなんだよ。二重結合がないと構造的に動きにくくなってしまうんだ。
omochi
飽和脂肪酸は血液をドロドロにする悪者と言われているけど、その理由は構造の違いにあったんだね。

 

オメガ3の効能

オメガ3であるDHA(ドコサヘキサエン酸)EPA(エイコサペンタエン酸)にはさまざまな健康効果があることが分かっています。

 

血小板の凝集を抑えて血液をサラサラにしたり、免疫力を向上、炎症の抑制、記憶力の向上、うつ病・認知症のリスク低下など書ききれないほど多くの健康効果を持っています。

 

オメガ3の健康効果

  • 血液サラサラで血管系の病気予防
  • 免疫力の向上
  • 抗炎症作用
  • 記憶力の向上
  • 認知症リスクの低下
  • 脂肪分解酵素の補助

 

特に脳の機能改善効果が優れています。

イギリスの研究機関が1980年代に日本の子どもと欧米の子どもの脳を比較したところ、日本の子どもの方が知能指数が高い結果になりました。これは日本人が昔から魚中心の食生活を送ってきたからだと考えられています。

脳に対して効果があるだけでなく、脂肪分解酵素の働きを補助する機能も持っているため、健康的な体を維持する上で大切な栄養素です。

 

更に動脈硬化・心筋梗塞・脳卒中・高血圧などの生活習慣病を防ぐ効果もあります。

オメガ3の一種であるEPA(エイコサペンタエン酸)は血液凝固異常を改善する効果があり、ドロドロの血液をサラサラにし、血液を固まりにくくすることで様々な病気を予防してくれます。

 

オメガ3の筋トレへの効果

 

オメガ3の数々の健康効果をご紹介しましたが、実は筋肉を増やすのにも大きな効果を発揮してくれます。

具体的には「筋肉の分解抑制」と「筋肉の合成促進」の2つの効果があります。

 

omochi
まるでプロテインみたいな効果だね。
SASAMI
脂質界のプロテインとでも呼ぼうか!
omochi
色々と誤解を招きそうだから私たちの間だけにとどめておこう。。

 

オメガ3がもたらす筋肉への効果

  • 筋肉の分解抑制
  • 筋肉の合成促進

⇒ オメガ3は筋肥大効果が抜群

 

オメガ3は筋肉の分解を防ぐ

私たちの体は常に筋肉の分解と合成を繰り返しています。

そして筋肉を分解する系のことを「ユビキチン・プロテアソーム系」と呼びます。

この系では不良品となったタンパク質やあまり使われていない筋肉を分解する役割を持っています。

 

トレーニングをサボると元の体に戻ってしまうのはユビキチン・プロテアソームが原因ということですね。

 

オメガ3の一つである「EPA」にはユビキチン・プロテアソームの働きを抑える効果があります。

 

次のグラフは飢餓状態(不健康)のマウスにEPAを加えた時の筋分解速度を調べたものになります。[1]

不健康(EPA無し)に比べて、不健康+EPA群は明らかに筋分解が抑えられていることが分かります。

この筋分解抑制は、リノール酸やオリーブオイルには見られなかった効果なので、EPAがもつ「ユビキチン・プロテアソームの働きを抑える効果」に起因していると考えられます。

 

また同研究ではEPAの摂取により、体脂肪の低下がみられており、筋肉を増やし、体脂肪を減らしたいボディメイクにとってEPAは最適な栄養素であることが分かっています。

 

オメガ3は筋肉の合成を促進する

なんとEPAは筋肉の分解を防ぐだけでなく、筋肉の合成を高める効果まで研究により明らかになっています。

 

EPAの摂取により、筋タンパクの合成酵素である「p70s6k」が活性化されることがわかりました。[2]

この研究では、EPAの摂取で、タンパク合成が25%増加し、タンパク分解が22%低下していました。

一方でDHAにはこれらの効果は見られませんでした。

 

omochi
合成と分解の両方から筋肉作りをサポートしてくれるんだね。
SASAMI
効果倍増だね!特にEPAの摂取を心がけよう。

 

オメガ3をとるならサプリメントが良い理由

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オメガ3を十分に摂取するには脂の乗った青魚をたくさん食べる必要があります。

現代人は肉中心の食生活になっており、かつての日本のように毎日魚を食べることはありません。

週に一回程度の方が多いのではないでしょうか?それも毎回サバのような青魚ではなくオメガ3の少ないマグロの赤身を食べる人も多いでしょう。

 

かなり意識して魚を食べないと健康に対して効果をもたらす量のオメガ3を摂ることができません。

そこで有効なのがサプリメントを利用することです。

 

また魚には水銀が多く含まれていることをご存知でしょうか?

通常食べる量であれば健康に対して影響がないとはいえ、できれば水銀を体内に入れたくないですよね。

優良なフィッシュオイルサプリメントは水銀やその他の有毒成分を取り除いてあります。

 

数あるフィッシュオイルの中でもDHAとEPAの含有量が多く、安価なNow Foodsを私は使用しています。

カプセルが胃で溶けず、腸で溶ける「腸溶性」なので、ゲップが臭くなることはないので安心して下さい。

 

omochi
ネイチャーメイドのフィッシュオイルを飲んだ時はひどかったよね。笑えるくらいゲップが臭かった。
SASAMI
Nowにしてからは全く臭わないね。意外とカプセルも大事なポイントだよ!

 

オメガ3の摂取方法

 

オメガ3の摂取タイミング

まだラットでの研究段階ですが、面白い研究結果があります。

それは毎日オメガ3を摂取するよりも、週に一回だけまとめて摂取する方が良いとするものです。

 

この研究によると、毎日フィッシュオイルを摂取したところ、エネルギー源として使用される割合が増えてしまい、体内にあまり留まりませんでした。

  • 毎日摂取:84%がエネルギー、15%が体内に留まる
  • 週に一回まとめて摂取:75%がエネルギー、23%が体内に留まる

この結果から毎日摂取するのではなく、まとめて一気に摂取した方がいいと言えるでしょう。

しかし一週間に一回だと飲み忘れが増えてしまうような場合は毎日でも良いと思います。

 

一日のいつ飲むかについても様々な議論がありますが、なるべくエネルギー源になって欲しくないので、夕食後に摂取すると良いでしょう。

朝や昼は活動レベルが高いため、摂取した食事が活動エネルギーに変換されやすいです。

しかし夕食後は活動レベルが下がるため、体内に留まる比率が増えると考えられます。

 

オメガ3の摂取量

日本で大規模なEPAの臨床試験が行われた際には、一日に1800mgのEPAを摂取することで、動脈の病気発症率が19%減少し、狭心症リスクも24%減少しています。

この試験に近い1500~2000mgを毎日摂取することでオメガ3の効果を得られるでしょう。

しかし週に1回だけ摂取する場合は、10000~14000mgも飲まないといけません。

 

オメガ3の摂取方法まとめ

SASAMI
オメガ3の摂取方法をまとめると次のようになるよ。

 

オメガ3の摂取方法まとめ

  • 魚よりもサプリメントで摂取する方が継続しやすい
  • できれば週に一回まとめて、無理ならば毎日夕食後に摂取する
  • 毎日飲む場合は1500mg以上、週一回の場合は10000mg以上飲む

 

まとめ-オメガ3の筋トレへの効果-

様々な健康効果を持っているオメガ3脂肪酸は筋肉増強にも効果を発揮することがわかりました。

今回説明した内容をまとめると次のようになります。

 

まとめ

  • オメガ3は筋肉の分解を防ぎ、合成を促進する
  • サプリメントからとると継続しやすく、水銀問題も回避できる
  • 週一回まとめて、夕食後に10000mg以上摂取するのが望ましい
  • 毎日とる場合は、夕食後に1500mg以上摂取する

 

 

毎日のトレーニングとプロテインに加えてオメガ3を摂取して、カッコいい身体を最速で手に入れましょう!

それではまた!

 

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参考文献

[1]Effect of eicosapentaenoic acid, protein and amino acids on protein synthesis and degradation in skeletal muscle of cachectic mice.

[2]The effect of eicosapentaenoic and docosahexaenoic acid on protein synthesis and breakdown in murine C2C12 myotubes.

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