ランニングをはじめとした有酸素運動と筋トレを両方行うことで、ダイエット効果を高めることができます。
でも有酸素運動と筋トレを連続でやろうと思うとこんな疑問が湧いてくるのではないでしょうか。
「有酸素と筋トレのどっちから始めたらいいか分からない」
「プロテインはいつ飲めばいいのだろう」
ダイエットや筋肥大に有効な「有酸素運動と筋トレの順番」と「適切なプロテイン摂取方法」について科学的に解説していきます。
この記事を読むと分かること
- 筋トレと有酸素運動で使うエネルギーの違い
- 筋トレと有酸素運動の理想的な順番
- プロテインの摂取タイミング
- 普通のプロテインではダメな理由
目次
筋トレと有酸素運動の順番
結論から言ってしまうと、まず筋トレを行い、その後に有酸素運動を行うのが理想的です。
トレーニングの順番
- 筋トレ
- 有酸素運動
その理由を詳しく見ていきましょう。
有酸素運動と筋トレのエネルギー源の違い
有酸素運動と筋トレの順番を決める上で最も重要なのはエネルギー源の違いを理解することです。
有酸素運動では、まず筋肉にたくわえられた筋グリコーゲンを使って体を動かします。
しかし筋グリコーゲンの量は少ないため、運動を始めて20分たつと、脂肪を燃焼してエネルギーを取り出すようになります。
つまり有酸素運動を始めてすぐは糖が消費され、長時間運動を続けると脂肪が消費されるということになります。
一方筋トレは瞬発力を発揮する必要があるため、素早くエネルギーに変換できる糖がエネルギー源となります。脂肪は変換に時間がかかってしまうため、筋トレでは使われにくいのです。
主なエネルギー源
- 有酸素運動:糖+脂肪(短時間は糖、長時間は脂肪)
- 筋トレ:糖
有酸素運動→筋トレは非効率
有酸素運動を行った後に筋トレをするとどうなるのでしょうか。
まず有酸素運動をしっかり行うと、筋グリコーゲンが消費されるため、筋肉は糖が枯渇した状態になります。
この状態で筋トレをしようと思っても、筋肉を動かすエネルギー源がないため、強いパワーを発揮できません。
強いパワーが発揮できないと扱える重量が下がったり、できる回数が減ってしまいます。これでは筋肉に十分なストレスを与えることができないため、筋肥大のスイッチが押されません。
筋トレ→有酸素運動は効率的
さきほどとは逆に、筋トレの後に有酸素運動を行うのは非常に効果的と言えます。
まず筋トレを行い、筋グリコーゲンを消費します。筋トレ開始時点では筋グリコーゲンが十分ある状態なので、筋トレでは力を発揮できるため、筋肉にストレスを与えて筋肥大を促すことができます。
筋トレ後に有酸素運動を行うと、運動を始めたときには既に筋グリコーゲンが枯渇しているため、有酸素運動では最初から脂肪をエネルギーとして消費できます。
つまり筋トレ→有酸素運動の順番でトレーニングを行うと、「筋トレの筋肥大効果」と「有酸素運動のダイエット効果」の両方を手に入れることができるのです。
プロテインの摂取タイミング
筋トレと有酸素運動の順番がわかったところで、プロテインの摂取タイミングについても考えてみましょう。
筋トレ→有酸素運動の順番でトレーニングする場合に、筋トレ後にプロテインを飲む場合は、筋トレ直後か有酸素運動後かになります。
筋トレ→プロテイン→有酸素は消化不良を起こす
筋トレ直後のゴールデンタイムにプロテインを飲んで、その後に有酸素運動を行うと筋肥大しやすいのでしょうか。
実はこれは間違った考え方です。
有酸素運動を行うと身体を動かすために血液が必要とされてしまうので、プロテインをうまく消化吸収できないリスクが有ります。
筋トレ後に行う有酸素運動がゆっくり歩く程度の強度であれば問題ありませんが、ランニングやバイクなどは負荷が高いので、消化不良を起こす可能性が高いです。
せっかくプロテインを飲んでも吸収できなければ意味がありません。
筋トレ→有酸素→プロテインは筋肉を分解する
筋トレをしたあとは、ストレスホルモン「コルチゾール」が大量に分泌されるため、筋肉が分解しやすくなっています。
また筋グリコーゲンが枯渇しているので、糖新生と呼ばれる筋肉を分解して糖を作り出す働きも強まっています。
この状態で、さらに有酸素運動をすれば、筋肉はガンガン分解されて、せっかく筋トレをしたのに無意味だったなんてことになりかねません。
EAAかハイドロホエイプロテインを飲むのが理想
消化不良を起こすという欠点をのぞけば、「筋トレ→プロテイン→有酸素運動」がもっとも合理的です。
そこで消化不良を起こさずにタンパク質を体に補給する方法が「EAA」もしくは「ハイドロホエイプロテイン」です。
EAAは必須アミノ酸のことで、筋肉を合成するアミノ酸9種類を全て含んだサプリメントです。
通常のプロテインはタンパク質なので、体内で分解されて、アミノ酸になった後、筋タンパクとして再結合されます。
EAAはすでにアミノ酸なので、体内で分解される必要がなく、消化不良を起こす危険がありません。さらに吸収速度が速いため、瞬時に体内にアミノ酸を供給できます。
筋トレ直後すぐに有酸素運動を始めても、体内に十分アミノ酸が入っていれば、筋肉の分解は起こりにくくなります。
EAAは筋トレと有酸素運動の両方を行う人にとっては理想的なサプリメントと言えるでしょう。
ハイドロホエイプロテイン(WPH)は、普通のプロテインを作ったあとに酵素を働かせることで、タンパク質をより細かく小さい分子(ペプチド)にしたものです。
EAAほどは分解されていないけど、普通のプロテインよりは細かく分解されているということです。
そしてハイドロホエイプロテインのすごいところはEAAよりも吸収速度が速いことです。
EAAに比べると大きな分子構造ですが、実は腸内で身体に吸収される際にアミノ酸単体で運ぶよりもペプチドとして運んだ方が効率がいいため、吸収がはやくなるのです。
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EAAとハイドロホエイプロテインどちらも普通のプロテインよりは高価ですが、筋トレと有酸素運動を併用するときだけ飲むのであればそこまでランニングコストはかかりません。
筋トレだけ行う日や、筋トレとは関係ない時間帯でのタンパク補給には安いプロテインを使えば、お財布に優しく続けることができます。
タンパク補給の方法
- 消化吸収の速いアミノ酸源を摂取するように心がける
- 筋トレ→EAA→有酸素運動
- 筋トレ→ハイドロホエイ→有酸素運動
筋トレ 有酸素 プロテインの順番まとめ
筋トレや有酸素運動の効果を最大限発揮するためには、「筋トレ→吸収の速いプロテイン→有酸素運動」の順番が理想的でした。
これまで説明してきたことをまとめると次のようになります。
まとめ
- 筋トレ→有酸素運動が筋肥大にもダイエットにも有効
- プロテインは消化不良を起こすのでNG
- 消化吸収の速いEAAやWPHを摂取すると良い
- 筋トレ→EAAまたはWPH→有酸素運動が理想
有酸素も筋トレも頑張って良い身体を手に入れましょう!
それではまた!
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