胸だけで5種目やる!
背中も5種目!なんてやっていた時期が私にはありました。
初めはYouTubeで複数種目やっているフィジーク選手を真似して何種目もメニューをこなしていました。
でも思うように重量は伸びないし、サラリーマンとして働いている私には時間的にも厳しかったです。
そこで複数種目やっていたのを2種目に抑えることで扱える重量を伸ばし、筋肉量も格段に増やすことができました。
なかなか思うように成長しない方は、複数種目を行わずに1つ1つの種目を大切にして下さい。
この記事を読むと分かること
- 何種目もやる必要がない理由
- 何種目もやるデメリット
- 1部位2種目だけで鍛えた私の体
- 部位別おすすめメニュー(1部位2種目)
なぜ複数種目を行うのか?
複数種目を行う理由は下記の2つが挙げられます。
- 同一部位でも種目を変えると発達の仕方が変わる
- 色々な刺激を加えて筋肉の成長を促せる
これ自体は至極真っ当な話ですし、否定をするつもりはありません。
胸筋を例にとっても、通常のベンチプレスだけを行っていると大胸筋下部が優先的に発達します。
これでは下乳ばかり膨らんでしまいカッコイイ大胸筋を作ることができません。
フィジーカーのように大胸筋上部を発達させカッコイイ胸を手に入れたいのであれば、インクラインベンチプレスを行う必要があります。
かといってインクラインベンチプレスしか行わないと胸全体のバルクアップがあまり期待出来ないので、結局はフラットベンチプレスとインクラインベンチプレスを併用する必要があります。
でも果たしてフライ系の種目は必要でしょうか?
私は必要ないと思っています。コンテストで上位を目指すフィジーカーでない場合は特に。
フライ系の種目で「大胸筋の真ん中を鍛えることができる」と思っている方がいますが、これは間違いです。
筋繊維一本一本の太さを変えることはできても、一本の中で太い箇所と細い箇所を作るのは不可能です。
したがってフライ系種目を取り入れているフィジーカーは大胸筋の真ん中を鍛えているのではなく、筋肉の伸展・収縮をより意識して筋肉の発達を促そうとしているのです。
ベンチプレス等の高負荷トレーニングを行った上でフライ系種目を取り入れているのであり、初心者が真似しても効果的に筋肉量を増やすことはできません。
趣味で筋トレをしている方はフライ系をせず、ベンチプレスのような高負荷トレーニングで限界まで追い込むことで短期間で筋肉量を増やすことができます。
通常ベンチプレスでしっかり追い込めればフライなんてやる気力がないはずです。
不必要に複数種目を行うのではなく、筋肉の発達具合を変化させるために最低限必要なメニューだけを行いましょう!
ポイント
- まったく同じ部位に負荷をかける種目は省いてOK(ベンチプレスとダンベルフライなど)
- 違う部位に負荷をかける種目は必要(ベンチプレスとインクラインベンチプレスなど)
- 高重量を扱えるメニューをベースにトレーニング種目を選ぶと良い
複数種目を行うデメリット
複数種目を行っていた期間を振り返ると非効率なトレーニングを行っていたことが分かりました。
私が感じた複数種目を行うデメリットは下記の3点です。
同一部位で複数種目を行うデメリット
- 一つ一つの種目で完全に追い込めない
- 単関節運動比率が増える
- トレーニング時間が増える
一つ一つの種目で完全に追い込めない
筋トレにおいて最も大事なのは”鍛えたい部位を追い込み疲れ果てさせる”ことです。
何種目もメニューに組み込むと、一つ一つのメニューで追い込めなくなるのは目に見えていますよね。
例えば、ターゲットとする部位を1種目で終えるAさんと5種目やるBさんがいたとします。
Aさんは1種目やったら終わりと決めているので、とにかく限界まで追い込もうと重い重量で持ち上がらなくなるまでトレーニングを頑張りました。
そこから更に重量を落としてまた持ち上がらなくなるまでトレーニングを行い、完全に筋肉を疲れさせることができました。
精神的にはまだまだ余力があり、トレーニングを楽しむことができました。
一方でBさんは5種目もやらなくてはいけないので、後のことを考えて追い込みすぎないように気をつけてトレーニングを行っています。
その結果、持ち上がらなくなるまで筋肉を追い込んでいませんが、5種目を終える頃には精神的に非常に疲れました。
Bさんは今日もめちゃくちゃ頑張ったと満足げでした。
二人共非常に頑張ってトレーニングをしているのですが、筋肥大の速度は全く異なってきます。
一年後にはAさんの方が明らかに筋肉が成長していることでしょう。
何種目も行っているBさんは精神的に疲れがたまっているので、満足感はありますが、実は筋肉はそこまで疲労していません。
「一つ一つのトレーニング負荷を下げてしまったこと」と「種目を変えることで負荷が分散してしまったこと」が失敗原因です。
AさんとBさんの比較
- Aさん:1種目だけ行う→限界まで追い込める→筋肥大しやすい
- Bさん:5種目行う→一つ一つの種目で追い込めない→筋肥大しにくい
トレーニングにおいて大事なのは如何にその種目で筋肉を疲労させるかです。
一つ一つのトレーニングが追い込めていないのであれば要注意です。
おまけ:101理論
元ボディビルダーの山本義徳さんが提唱している101理論では、自分の限界を少しでも超えることができたら、筋肥大するとされています。
そして101以上の刺激を与えても筋肥大には効果はありません。
つまり、複数種目で同一部位をトレーニングしても筋肥大にはつながらないのです。
詳しくはこちらの記事で説明しています。
-
筋トレの超回復理論は嘘?筋肥大メカニズムを知りトレーニングに活かす
続きを見る
単関節運動比率が増える
複数種目を行っている人の多くは単関節運動を併用しています。
筋力トレーニングには単関節運動と多関節運動があります。
その名の通りですが、単関節運動はアームカールのような一つの関節だけを動かす運動を示します。
多関節運動はベンチプレスやデッドリフトのように2つ以上の関節を動かす運動のことです。
単関節運動に比べて多関節運動は多くの筋肉を動員するため、同時に複数の筋肉を鍛えることができます。
また高重量を扱えるため、より高負荷トレーニングを行えます。
これらのことから効率よく筋肉を発達させるためには多関節運動をメインで行うことが重要です。
話を戻しますが、複数種目行う人の多くはまず多関節運動を行って単関節運動で追い込みます。
この時多関節運動でしっかり追い込んでおらず、非効率な単関節運動で頑張って追い込んでいる人が散見されます。
また面白いことに上半身においては単関節運動は不必要であるとされる研究結果もあります。
「ベンチプレスとラットプルダウン」を行うグループと「ベンチプレスとラットプルダウンに加えて二頭と三頭筋のエクササイズ」を行うグループに分けて8週間トレーニングを行ったところ、筋力・筋肉量共に差異は見られなかったようです。
まずは多関節運動でしっかり筋肉を追い込む癖を作りましょう。
その上で筋肥大に停滞期が見られた場合に新たな刺激を加える手段として単関節運動を行うのが短期間で結果を残すコツです。
ポイント
- まずは多関節種目で高負荷を与える
- 停滞期に陥った時に単関節種目を取り入れる
▽私が行っている重量を増やすタイミングをこちらの記事で紹介しています。
筋トレで重量を増やすタイミングとは?【レップゴールシステム】
トレーニング時間が増える
種目数が増えれば増えるほどトレーニング時間は伸びる傾向にあります。
トレーニング時間が伸びてしまう要因は下記の通りです。
- 精神的疲労感があるので、長時間の休憩が必要になる
- 器具待ち時間が発生しやすい
- 種目数が増えることで総SET数が増える
先ほど説明したように複数種目を行うと精神的疲労感が押し寄せてきます。
これが厄介で、トレーニングで追い込めたと錯覚させるだけでなく、インターバル時間も自然と伸びます。
適切なインターバル以上に休憩してしまうと筋肉が回復してしまうため追い込むのが難しくなります。
できるだけ短時間のインターバルで効率よく筋繊維を破壊することが大事なので、非効率なトレーニングはやめましょう。
同様の理由で、器具待ちによって筋肉が回復しすぎてしまうのも筋肥大には悪影響です。
私はよく器具が空くまで違う部位のトレーニングを行っていました。こうすると器具が空いた時には既に疲労がたまっているので、いつもの重量が扱えないといったことが頻繁にありました。
これでは狙いの部位を効率よく鍛えているとは言いにくいですよね。
種目数が増えることで総SET数が増えるのは悪いことではないのですが、トレーニング時間が増えてしまうことで必然的に日常生活におけるトレーニングが占める割合が増えます。
1部位あたり5種目以上やっていた時は、時間がないから今週は肩をやっていない・足をやっていないということが非常に多かったです。その結果アンバランスな体が出来上がってしまいました。
1部位を効率よく短時間で鍛えることで時間にゆとりができ、全身まんべんなく鍛えることができます。
種目数を減らす=高効率なトレーニング
種目数を減らし、一つ一つのトレーニングで確実にオールアウト(筋肉を疲労困憊にさせること)しましょう。
種目数を減らし集中して筋トレすることで下記のメリットを享受することができます。
- 短時間でトレーニングが終わる
- 精神的に元気な状態でオールアウト出来る
- 使用重量が伸びやすい
結果的に短期間で効率よく筋肥大させることに成功するでしょう。
他人よりも一生懸命トレーニングしているのに筋肥大のスピードが遅い・重量が伸びないと悩んでいる方は一つ一つのトレーニングを疎かにしてないか振り返って見てください。
1種目を大切にすることが成功への近道です!
部位別おすすめ種目
各部位それぞれ2種目ごと行うことで、トレーニングに集中しながら筋肉をバランスよく鍛えることができます。(肩は3種目)
私が実際に2年以上行っているトレーニングメニューを紹介します。
写真を見てもらえれば分かる通り、バランスよく筋肉を発達させることができているのでかなりおすすめできる種目です。
大胸筋
- フラットベンチプレス
- インクラインベンチプレス
背中
- 懸垂
- デッドリフト
肩
- サイドレイズ
- フロントレイズ
- リアレイズ
腕(三頭筋)
- フレンチプレス
- プッシュダウン
腕(二頭筋)
- バーベルアームカール
- ダンベルアームカール(ひねり)
足
- スクワット
- ブルガリアンスクワット
たった2種目ずつとはいえ、全身鍛えるとかなりのボリュームになります。
これを一日でこなすのは不可能なので、私は胸と肩の日、背中と足の日、腕の日と三分割してトレーニングを行っています。
トレーニング分割例
- 胸・肩の日
- 背中・脚の日
- 腕の日
最後に
筋トレで効果を上げるためには、高負荷で筋肉を完全に疲労させることが最も大事です。
今まで同一部位で何種目も行ってきた人は、日々のトレーニングを振り返りダラダラと長時間やっていないか確認してみてください。
多くの人は長時間かつ何種目もトレーニングを行う際ついつい手を抜いてしまっているはずです。
- 一回のトレーニング時間が1時間半を超えている
- 精神的に疲れてトレーニングに集中できていない
- ベンチプレスなどの重量が伸びない
これに当てはまる方は、種目数を2つに絞ってトレーニングを行ってみてください。
精神的に楽になるので、目の前のトレーニングを集中して行うことができトレーニングが楽しいと思うようになるでしょう。
またこの2種目を選ぶ際はなるべく重い重量を扱える多関節運動を選ぶようにしましょう。
これさえ注意すれば、数か月で扱える重量が格段に伸び、筋肥大効果も見えてきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは良いトレーニングライフを!
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