「筋トレをしているけど、いつになったら重量を上げるべきなんだろう」
筋トレを始めると一度は考えてしまうのが重量を増やすタイミングです。
一般的には「10レップス×3セット」のトレーニングが推奨されますが、筋トレをまじめにやったことのある人ならこう思うでしょう。
筋トレで成果を出していくためには、計画的に重量を伸ばしていく必要があります。
この記事では筋トレで重量を上げるべきタイミングについて「レップゴールシステム」を使った考え方をご紹介します。
この記事を読むと分かること
- レップゴールシステムとは
- レップゴールシステムのメリット
- レップゴールシステムのやり方
- レップゴールシステムを取り入れるべき種目
目次
レップゴールシステムとは
レップゴールシステム(Rep Goal System)とはスティーブ・ショーが考案したトレーニングプログラムです。
筋トレで迷ってしまいがちな重量を上げるタイミングを明確にし、確実に・素早く成長していけるシステムです。
一般的なトレーニング法である「10レップス×3セット」は人によってやり方が全然異なってしまいます。
それは「各セットの強度」と「重量を上げるタイミング」が不明確だからです。
セットごとに追い込むのか否かで何セットやるべきなのかが違ってきます。それゆえに間違った「10レップス×3セット法」を行うと、思うように筋肥大しなかったり、重量が伸びていかなかったりするのです。
レップゴールシステムは「セットごとの強度」「インターバル」「重量を上げるタイミング」が明確なので、迷わずにトレーニング強度を高めていくことが可能です。
スティーブ・ショーって誰?
レップゴールシステムを開発したスティーブ氏はノーギアの元パワーリフター選手でアメリカで非常に人気がある指導者です。
ちなみにBIG3の記録はこちらの通りです。
- ベンチプレス:175kg
- スクワット :275kg
- デッドリフト:305kg
彼のすごさは選手としてよりも、むしろ指導者としてです。
彼は数多くの有名ボディビルダーやパワーリフターを育てており、数多くの書籍を出版しています。
レップゴールシステムのやり方
レップゴールシステムのやり方はとても簡単で、まず目標のレップ数を決めます。(目標のレップ数についてはあとで説明します。)
目標レップ数が決まったら、各セットつぶれる一歩手前まで全力を出して、計3セット行います。
「3セットの合計レップ数」が「目標のレップ数」を超えたら、次回のトレーニングで重量を+2.5kgにします。
具体的な例をあげて説明します。
ベンチプレス80kgで目標25回と定めたら、3セットの合計レップ数が25回を超えるようにチャレンジします。
初回のトレーニングが次のような結果だとします。
- 80kg×10レップス
- 80kg×8レップス
- 80kg×6レップス
1~3セットの合計で24レップスだったので、目標の24回に到達していません。
したがって次回にトレーニングでは同じ重量で25レップスを超えるように再チャレンジします。
- 80kg×11レップス
- 80kg×8レップス
- 80kg×6レップス
すると1セット目のレップ数が+1回になり、合計25レップスになりました。
目標に到達したので、次回にトレーニングでは+2.5kgの「82.5kg」で25レップスを目標に挑戦します。
レップゴールシステムのやり方
- 目標レップ数を決める
- 各セット限界回数まで追い込む
- インターバルは3分
- 合計3セット行ったところで終了
- 目標レップ数未満だったら再度同じ重量でチャレンジする
- 目標レップ数以上だったら+2.5kgにして再チャレンジする
目標レップ数の決め方
目標レップ数は目的に応じて変えましょう。
目標レップ数の決め方
- 神経系強化:合計20レップス
- 筋肥大(筋力アップ含む):合計25レップス
- 筋肥大(ケガ防止):合計30レップス
- 筋持久力:合計60レップス
短期間でMAXパワーを上げたい人は、合計20レップスに定めてください。
神経系が発達するので、筋肉をあまりつけずに筋力を伸ばしたいパワーリフター向けです。普通のトレーニングで重量が伸びなくなってしまった人にもおすすめのトレーニングです。
筋肥大しつつ筋力を伸ばしていきたい人は合計25レップスに定めましょう。
25レップスは筋力アップ効果もあるので、重量を徐々に伸ばしていきやすいのが特徴です。迷ったらまずは25レップスで挑戦するのがおすすめです。
ケガのリスクを最小限に抑えたい人は合計30レップスに定めてください。
ケガの復帰からまだ間もない方や大会前の選手向けのトレーニングになります。
レップゴールシステムを行うにあたって、トレーニング効果を高めるために、一度目標レップ数を決めたら、最低3か月間は同じ目標レップ数でトレーニングを続けてください。
レップゴールシステムのメリット
レップゴールシステムを用いると様々なメリットがあります。
レップゴールシステムのメリット
- 毎セット追い込むので、筋肥大しやすい
- トレーニング時間が短くなる
- 漸進性過負荷の原則に基づくトレーニングができる
メリットを簡潔にまとめてしまうと「とにかく筋肥大しやすくなる」ということです。
レップゴールシステムを取り入れることで生じるデメリットはないので安心してください。
各セット追い込むことで、トータルセット数を無駄に増やす必要がなくなり、かつ確実に筋肥大に必要な刺激を与えることができます。
またトータルセット数が減った分、トレーニング時間が短くなり、ストレスホルモン(=コルチゾール)の分泌が減り、筋分解を抑えることができます。
そして筋トレの大原則である「筋肉を成長させるためには、徐々に負荷を増やしていく必要がある」という漸進性過負荷の原則にしたがってトレーニングができます。
トレーニングのたびにレップ数の更新または重量の更新を行うので、筋肉の成長が停滞することなく、常に強化し続けることができるのです。
メモ
レップゴールシステムを使う種目
レップゴールシステムを使うべきトレーニングは「各部位の1種目目のトレーニング」です。
2種目目以降のトレーニングだと、その前のトレーニングの追い込み具合で、扱える重量やレップ数が大きく変わってきてしまいます。
レップゴールシステムは常に記録の更新を目指していくトレーニング法なので、各トレーニングの最初にもってくることが大切です。
また高重量を扱えるBIG3などのコンパウンド種目がおすすめです。
おすすめ種目
- 胸:ベンチプレス、インクラインベンチプレス
- 背中:デッドリフト、バーベルローイング、懸垂
- 脚:スクワット
必ず1種目目でレップゴールシステムを取り入れる
レップゴールシステムで質の高いトレーニングを!
今回紹介したレップゴールシステムを使えば、重量を上げるタイミングが明確になり、筋肉の成長が促進されること間違いなしです。
せっかく筋トレを頑張るのであれば、計画的に効率よく鍛えましょう。
まとめ
- レップゴールシステムのやり方
- 目標レップ数を決める
- 各セット限界回数まで追い込む
- インターバルは3分
- 合計3セット行ったところで終了
- 目標レップ数未満だったら再度同じ重量でチャレンジする
- 目標レップ数以上だったら+2.5kgにして再チャレンジする
- 目標レップ数の決め方
- 神経系強化:合計20レップス
- 筋肥大(筋力アップ含む):合計25レップス
- 筋肥大(ケガ防止):合計30レップス
- 筋持久力:合計60レップス
最後までお読みいただきありがとうございました。
それではまた!
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