男性トレーニーであれば太くてたくましい腕に憧れをもつと思います。
女性トレーニーであれば二の腕のたるみをなくしたいと思う方が多いでしょう。
これらの願いに答えてくれる部位が「上腕三頭筋」です。男女ともにかっこいい腕を作るために大事な部位になります。
この記事では自宅で簡単に上腕三頭筋が鍛えられるように、自重トレーニングメニューをご紹介します。
この記事を読むと分かること
- 上腕の筋肉比率
- 上腕三頭筋の働きと構造
- 自重で鍛える方法
目次
上腕の筋肉比率
腕といえば力こぶの「上腕二頭筋」が真っ先に浮かぶと思いますが、上腕二頭筋ばかり鍛えていても腕はなかなか太くなりません。
それは筋肉の比率を見れば一目瞭然です。
体積/m3 | 比率/% | |
上腕二頭筋 | 366 | 37% |
上腕三頭筋 | 620 | 63% |
上腕三頭筋は二頭筋に比べて1.5~2倍も筋体積が大きいことが分かります。
もともとの筋肉が大きければ、筋トレしたときの伸び率も大きいことになります。
例えば筋トレで現状の筋肉より1.2倍になれるとしたら、下記表のように上腕二頭筋の方が増える筋量が多くなります。
筋トレ前体積 | 筋トレ後体積 | 差 | |
上腕二頭筋 | 366 | 439 | 73 |
上腕三頭筋 | 620 | 744 | 124 |
腕を太くしたいのであれば、上腕二頭筋より三頭筋を集中的に鍛えるのが効率的です。
上腕三頭筋の構造
上腕三頭筋は上腕二頭筋の反対側にある筋肉です。
腕を伸ばす動作で使用される筋肉です。プッシュ系のベンチプレスやショルダープレスなどでも補助的に使用されます。
上腕三頭筋は三部位に分かれており、バランスよく鍛える必要があります。下の写真の通り、長頭、外側頭、内側頭があります。
外側頭は外側に張り出しているので、厚みのある腕を作ってくれる筋肉です。
内側頭や長頭は上腕の後ろに位置するので、幅を広げて腕を太く見せてくれる筋肉です。
三頭筋を効率良く鍛える方法を説明するために少し専門的な話をします。
外側頭と内側頭の両端は上腕骨と前腕骨(尺骨)にくっついています。つまりこの二つの筋肉は上腕の上下についている筋肉なので肘を曲げるだけで完全にストレッチさせることが可能です。
一方で長頭だけは肩甲骨と前腕骨に結びついています。これでは肘を曲げるだけでは完全にストレッチできません。
「肘を曲げた状態で、肘を頭上に挙げる」ことで、筋肉が完全に引き伸ばされた状態を作ることができるのです。
上腕三頭筋の構造
- 外側頭:厚みをだす筋肉、肘を曲げる動作でストレッチできる
- 内側頭:幅を広げる筋肉、肘を曲げる動作でストレッチできる
- 長頭:幅を広げる筋肉、肘を頭上に挙げて曲げる動作でストレッチできる
上腕三頭筋の自重メニュー
ナロープッシュアップ
上腕三頭筋の中でも外側頭と内側頭を鍛えられるのが「ナロープッシュアップ」です。
通常の腕立て伏せだと肩幅よりも広い手幅にしますが、ナロープッシュアップでは名前の通り手幅をせまくして腕立て伏せを行います。
手幅をせまくすることで大胸筋の関与を減らし、上腕三頭筋だけを使うことができます。
ナロープッシュアップのやり方
- 拳一個分のスペースを開けて両手をおく
- 胸が床につくスレスレのところまで上体をゆっくり降ろす
- 素早く上体を持ち上げる
- ②と③を繰り返し行う
レップ数は10回を目安に行ってください。
10回以上できる場合は、リュックに水を入れたペットボトルを詰めて、それを背負ってプッシュアップすると負荷を高めることができます。
5回もできない方は膝をついた状態で行いましょう。徐々にできる回数が増えてくるので、膝をつかなくても5回できるようになったら通常のナロープッシュアップにチャレンジしてみてください。
オーバーヘッド・トライセプス・エクステンション
上腕三頭筋の長頭をターゲットにした自重トレーニングが「オーバーヘッド・トライセプス・エクステンション」です。
肘を頭上にあげた状態で肘を曲げるために、壁に向かって手を付き、上の写真のような動作を行います。
写真ではベンチ台やバーベルを掴んでいますが、壁でも机でもなんでもOKです。ただ机など動くものでやる場合は動かないように必ず固定してください。
この種目は長頭をストレッチさせることが目的なので、肘を曲げられるところまでしっかり曲げるように意識しましょう。
この時、壁を使ってトレーニングすると頭があたってしまって完全にストレッチできないので、できれば頭が通るような机などを使用するのが望ましいです。
オーバーヘッド・トライセプス・エクステンションのやり方
- 手幅は肩幅よりも少しせまくする
- ワキが左右に開かないように注意しながら限界まで肘を曲げる
- 三頭筋の力で元の位置に戻る
- ②と③を繰り返し行う
リバースプッシュアップ
オーバーヘッドトライセプスエクステンションではストレッチを意識したので、最後に収縮(スクイズ)を意識したトレーニングを行います。
リバースプッシュアップは肘が体の後方に位置するため長頭が収縮しやすいです。
自宅では椅子を使って行うと良いでしょう。
リバースプッシュアップのやり方
- 手幅は肩幅と同じくらいにする
- ワキが左右に開かないように注意しながら限界まで肘を曲げる
- 上体を持ち上げる時に肘を完全に伸ばし三頭筋の収縮を意識する
- ②と③を繰り返し行う
動作の際は状態が常に床と垂直になるように意識する(上体が斜めになると負荷が逃げてしまいます)
リバースプッシュアップは膝の上に重りを乗せれば負荷を調整できます。
10レップスできつくなるように負荷を調整しながら行ってください。
上腕三頭筋のトレーニングプログラム
さきほど紹介した順番でトレーニングを行うのが理想的ですが、三頭筋が発達してきてオーバーヘッドトライセプスエクステンションが簡単になってきたら順番を変更してください。
トレーニングプログラム(初心者向き)
- ナロープッシュアップ:自重×10回×3セット
- オーバーヘッドトライセプスエクステンション:自重×10回×3セット
- リバースプッシュアップ:自重×10回×3セット
楽勝って方は下の上級者向きプログラムにチャレンジしてみてください。
トレーニングプログラム(上級者向き)
- ナロープッシュアップ:加重×10回×3セット
- リバースプッシュアップ:加重×10~15回×3セット
- オーバーヘッドトライセプスエクステンション:自重×限界回数×2セット
自重で上腕三頭筋を鍛えよう!
ジムに行かなくても十分に上腕三頭筋を鍛えることができます。
男性は太い腕、女性は引き締まった腕を目指してトレーニングを頑張りましょう。
今回お話した内容をまとめると次のようになります。
まとめ
- 上腕の筋肉は「三頭筋>>二頭筋」
- 三頭筋は「外側頭」「内側頭」「長頭」の3つに分けられる
- 「肘を挙げる」「肘を降ろす」の2パターンでバランスよく三頭筋を刺激できる
- 自重トレーニングなら自宅で簡単に鍛えることができる
筋肉を発達させるためにはトレーニングと同じくらい(またはそれ以上に)栄養補給が大切です。
ジムに行っていなくてもプロテインは必ず飲んでくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
それではまた!
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