どんなにハードなトレーニングを行っても、ビタミンやミネラルが不足していては、トレーニング効果が大幅に低下してしまいます。
それどころか、本来発揮できるはずのパフォーマンスを発揮することすらできないでしょう。
筋トレに励むトレーニーにとって一番大切なのはタンパク質で間違いありませんが、筋合成を強力にサポートしてくれるビタミンやミネラルの存在を忘れてはいけません。
そして残念ながら、どんなに栄養に気をつけて食事をとっていても、完璧にビタミン・ミネラルを摂取することはできないのです。
そんなときに役立つのが「ZMAサプリ」です。
あまり聞きなれないサプリメントかもしれませんが、トレーニーが不足しがちな3種類のビタミン・ミネラルで構成されたサプリです。
この記事を読むと分かること
- ZMAサプリの中身
- ZMAサプリの効果
- 副作用や過剰摂取の危険
- 効果的な摂取方法
目次
ZMAサプリとは
ZMAとは「亜鉛・マグネシウム・ビタミンB6」が配合されたサプリメントです。
これらの栄養成分は栄養に気をつかった食事を摂取していても不足しがちです。
この3つの成分が組み合わさったZMAは筋肥大に最重要とされる男性ホルモン(テストステロン)をサポートする役割があります。
ZMAの成分
- 亜鉛:筋肥大促進
- マグネシウム:リラックス作用、ケガ予防
- ビタミンB6:アミノ酸代謝のサポート
亜鉛の効果
ZMAで最も重要視される栄養素が「亜鉛」です。亜鉛は昔から精力剤としても使用されるなど、男性のパワーアップには欠かせません。
亜鉛は体内で男性ホルモン・成長ホルモン・インスリンを作る材料になります。
このため、亜鉛はテストステロンレベルを上げ、筋肥大を促進する重要なミネラルになります。
また活性酸素を除去してくれるので、病気予防や強い体つくりにも必須です。
亜鉛の効果
- テストステロン値を高める
- インスリン抵抗性を改善する
- 活性酸素を除去する
- 免疫力を上げる
- ハゲを予防する
マグネシウムの効果
マグネシウムは亜鉛と一緒に、体内の300種類以上の酵素反応に関係しています。
生体内には25gのマグネシウムが存在し、内訳は骨に50%以上、筋肉に40%、細胞外に1%となっています。
マグネシウムには筋肉をリラックスさせる作用があります。逆にカルシウムは筋肉を収縮させる作用があります。
この二つのバランスが保たれることで、筋肉が過度に収縮してしまうことを防いでいます。
カルシウムはプロテインから摂取できるため、筋トレに励む人にとって不足しにくい栄養素です。
それに対してマグネシウムは不足しやすいミネラルなので、バランスが崩れやすいです。
マグネシウムとカルシウムのバランスが崩れると、筋肉が過剰に収縮し、痙攣や肉離れが起こりやすくなるので、注意が必要です。
マグネシウムの効果
- 筋肉のリラックス効果
- タンパク合成の補助
- 骨の強化
- 血管系・糖尿病の予防
- 睡眠を深くする
ビタミンB6の効果
ビタミンB6は「アミノ酸の代謝にかかわる」栄養素です。
アミノ酸が代謝されるとき、アミノ酸がアミノ基と炭素骨格に分解されるのですが、この反応過程でビタミンB6が補酵素として必要になります。
ビタミンB6はアミノ酸をエネルギーに変える代謝だけでなく、食事から摂取したアミノ酸を分解したり再合成を行います。
つまり食事から摂取したタンパク質を体に吸収しやすい状態にしてくれるのです。
さらにアミノ酸が再合成されるのを手助けすることで、筋合成を促すこともわかっています。
ビタミンB6が不足すると、いくらタンパク質を多量に摂取しても、タンパク質の代謝が滞り、筋合成にうまく使用されなくなってしまいます。
プロテインを飲み始めて、肝臓の数値が悪くなった人や、体臭がきつくなったという人はビタミンB6不足が原因かもしれません。
ZMAは不足しやすい栄養素をカバーしてくれる
ZMAに配合されている亜鉛・マグネシウム・ビタミンB6は筋トレをする人にとって不足しやすい栄養素です。
亜鉛は一日あたりの摂取推奨量が11mgに対し、平均摂取量が9.1mgと大幅に少ないです。
マグネシウムやビタミンB6も同様で、日本人の平均摂取量は推奨量を大きく下回っています。
摂取平均 | 推奨量* | |
亜鉛 | 9.1mg | 11mg |
マグネシウム | 279mg | 370mg |
ビタミンB6 | 1.24mg | 1.4mg |
(*推奨量は「日本人の食事摂取基準2020年版」の30~49歳の値を引用)
上述の通り、筋合成に大きくかかわる亜鉛・マグネシウム・ビタミンB6が不足してしまっては、せっかくの筋トレも効果が出にくくなってしまいます。
特にプロテインを良く飲むと、カルシウムと反対の働きをするマグネシウムやタンパク質代謝に関わるビタミンB6が不足しやすくなります。これではケガや病気のもとになってしまうので、ZMAサプリで補うようにしましょう。
おすすめのZMAサプリ
ZMAサプリメントはどのメーカーもほとんど中身が同じなので、信頼できるメーカーで、できるだけ安価な商品を選べばOKです。
私はプロテインでお世話になっている「オプティマムニュートリション社」のZMAサプリメントを購入しています。
Amazonや楽天でも気軽に購入することが出来ます。
気になるオプティマムニュートリション社のZMAですが、内容成分は下記のように非常に優秀です。
1回あたりの栄養成分 | 1日の摂取量(%) | |
亜鉛 | 30mg | 273% |
マグネシウム | 450mg | 107% |
ビタミンB6 | 10.5mg | 618% |
(一日の摂取量3粒で計算)
続いてはZMAサプリの過剰摂取についての話をしていきます。
ZMAの副作用は?過剰摂取は問題ない?
先ほど紹介したオプティマムニュートリションのZMAは一日に必要な量を大幅に超えていました。
実はほかのメーカーも同様です。
多くのメーカーがこれだけの量を配合しているので基本的には問題ありませんが、念のため過剰摂取の危険性も知っておきましょう。
まず亜鉛ですが、30mg程度の摂取で、筋肥大・うつ改善・子供の成長促進など素晴らしい効果が得られると報告されています。
一方50mg以上を摂取すると、活性酸素を除去しにくくなったり、コレステロール値が高くなってしまう報告があります。さらにもっと過剰に摂取すると前立腺がんのリスクが高くなる可能性があります。
サプリの配合量が30mgで、食事から摂取する量が10mgなので、足し合わせて40mgとなります。
この量では過剰摂取にはなりにくいですが、気になる方は3粒飲むのではなく、2粒に減らすと良いでしょう。
マグネシウムは耐用上限量が設定されていないので、過剰摂取の心配は少ないです。
しかし酸化マグネシウムはもともと下剤として使用されているくらいなので、多めに摂取すると間違いなく下痢になってしまいます。
ZMAを飲み始めて下痢になってしまった方は、量を調整してみてください。
ビタミンB6は水溶性ビタミンなので、摂りすぎた分は尿として排出されるため心配ありません。
超過剰摂取(数千mg)で神経障害を引き起こす可能性がありますが、ZMAサプリを100日分一気に摂取するようなレベルですので、気にする必要はありません。
ZMAサプリの副作用
- 用量を守れば問題なし
- 人によっては下痢になる場合があるので、その時は量を少し減らすと良い
ZMAの摂取方法
ZMAの最適な摂取方法は次の通りです。
ZMAの摂取方法
- 摂取量:亜鉛20mg(メーカー推奨の2/3)
- 摂取タイミング:朝・夕食後一粒ずつ
摂取量とタイミングの考え方について詳しく見ていきましょう。
摂取量
まずZMAの摂取量ですが、副作用のところで説明した通り、亜鉛の過剰摂取が少し気になります。
一日あたり30mgで十分健康効果があるので、食事分10mgと足りない分20mgをZMAで補う形が良いと思います。
このために、メーカーが推奨している3粒摂取ではなく、2粒摂取に控えればOKです。
摂取タイミング
ZMAに配合されている栄養素は単独で機能するというより、ほかの栄養たちと一緒になって作用するものばかりです。
そのため、体内にほかの栄養素たちが十分いる食後に摂取するのが好ましいです。
またビタミンB6は一度にたくさん摂取しても、尿として排出されてしまうので、時間を空けて摂取するのが好ましいです。
おすすめは「朝食後」と「夕食後」です。
(3粒摂取する方は「昼食後」も追加してください)
朝はプチ絶食後なので、体に栄養素が不足しています。この状態が続くと体に良くないため、朝食後にZMAを摂取しましょう。
また夕食後から次の朝食までは時間があいてしまうので、夕食後にZMAを摂取しましょう。
就寝前にたっぷり体に栄養を補給してあげることで、次の日の朝まで、栄養不足になりにくくなります。
ZMAでトレーニング効果を高めよう
ZMAはもともと不足しやすい栄養素なのに加えて、筋トレへの効果も大きいので、特に優先して摂取したいサプリメントの一つです。
ZMAサプリを上手に活用して、トレーニング効果を高めていきましょう!
まとめ
- ZMAは「亜鉛・マグネシウム・ビタミンB6」のこと
- ZMAの栄養素はどれも普通の食事では不足してしまうもの
- ZMAはテストステロン値を上昇させ、筋肥大をサポートしてくれる
- 用量を守れば副作用は心配ないが、控えめに摂取することを推奨する
▽私が愛用しているオプティマムニュートリションのZMAサプリメントはこちらになります。
オプチメンはマグネシウムこそ少ないですが亜鉛とビタミンB6を豊富に含んでいます。
▽オプチメンのレビューや成分解析はこちら。
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【オプチメン(opti-men)レビュー】成分と効果的な飲み方を徹底解説
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最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは別の記事お会いしましょう!