体の背面を全て鍛えることができると言われているデッドリフトをトレーニングに取り入れていますか?
筋トレでもっとも高重量を扱うことができるトレーニング種目だけあって、私はデッドリフトをトレーニングに取り入れてから弱点だった背中が強くなりました。
いまではすっかり背中トレの定番となっています。
最初のうちは重量がどんどん上がって楽しいデッドリフトですが、ベンチプレスと同様にどうしても停滞期が訪れてきます。
そんな時に試した「クラスタートレーニング」が非常に効果的で、わずか2ヶ月でメインセットを150kg→180kgへ重量を伸ばすことに成功しました。
ちなみにデッドリフト180kgを達成した時の背中はこんな感じでした。
この記事では、デッドリフトの重量をさらに伸ばしていくテクニック「クラスタートレーニング」をご紹介いたします。
この記事を読むと分かること
- デッドリフトに必要な筋肉
- デッドリフトの重量を伸ばす方法
目次
デッドリフトで使用する筋肉
デッドリフトの重量を伸ばす方法をお伝えする前に、デッドリフトでどこの筋肉を使用しているかおさらいしていきましょう。
メインは「脊柱起立筋群」で背中の中央を走る背骨にそって左右についている筋肉です。
姿勢維持に使用される筋肉で、デッドリフトでは重量に負けて上体が折れ曲がってしまうのを防いでくれます。
脊柱起立筋群の働き
- 上体を起こした状態を維持する
- 上体を後ろに反らせる
メインは脊柱起立筋群ですが、そのほかにも「ハムストリングス」「広背筋」「僧帽筋」「三角筋後部」といった数多くの筋肉を使用します。
デッドリフトを強化する種目
デッドリフトで使用する筋肉をまとめると次のようになります。
デッドリフトで使用する筋肉
- メイン:脊柱起立筋群
- サブ:ハムストリングス、広背筋、僧帽筋、三角筋後部
この中でもっとも弱い筋肉は「脊柱起立筋群」で間違いないでしょう。
ハムストリングスは下半身の主要筋肉なので脚トレを全く行っていない場合でも、ここが弱点でデッドリフトができないということにはなりにくいはずです。
広背筋・僧帽筋も比較的パワーの出せる筋肉です。
一方、三角筋後部は発達しにくい筋肉で、筋力も発揮しにくいです。
三角筋後部が弱いと自覚のある人はリアレイズを行うことでデッドリフトで高重量を扱った時の安定感が増します。
しかしほとんどの人は脊柱起立筋群が弱くて重量が上がらないとおもうので、この筋肉をターゲットにしたトレーニング種目をご紹介します。
低重量×高回数のデッドリフト
デッドリフトを強化するために「デッドリフト」を行いましょう。
そんなの当たり前じゃんと思う方もいると思いますが、一番弱い脊柱起立筋群を効率よく発達させるトレーニングはデッドリフトなんです。
基本的にデッドリフトは高重量×低回数で行う場合が多いと思います。
しかし脊柱起立筋群は筋肉の形状で考えると「紡錘状筋」で「遅筋比率が高い」ので、低重量×高回数で筋肥大しやすい部位になります。
デッドリフトの重量を伸ばすためには、高重量を扱うトレーニングが必須ですが、それと同じくらい脊柱起立筋群をしっかり発達させる「高回数トレーニング」も大事になります。
私の場合は、週一回のデッドリフトを隔週で「高重量の日→低重量の日→高重量の日→・・・」としたことで飛躍的に重量を伸ばすことができました。
目安は10~12レップスで限界がくる重量にすることです。
▽筋肉の形状で考える重量設定については下記記事で詳しく解説しています。
【高重量vs低重量】筋肉の形状と速筋比率で考える”部位別”おすすめ筋トレ方法!
ベントオーバーローイング
デッドリフトと同じ筋肉を使用するトレーニングが1つあり、それが「ベントオーバーローイング」です。
ベントオーバーローイングは僧帽筋や広背筋を鍛える種目ですが、その体勢維持には脊柱起立筋群やハムストリングスが使われます。
特にデッドリフトと違って、ベントオーバーローイング中の脊柱起立筋群は、筋肉が動かずに力を発揮するアイソメトリクスな動作になっています。
アイソメトリクスは筋肉が収縮する「ポジティブ動作」に比べて高い筋力を発揮できるため、脊柱起立筋群の発達にもってこいです。
また脊柱起立筋群と僧帽筋・広背筋の連動性を高める効果も期待できます。
高重量のベントオーバーローイングを行うことで、脊柱起立筋群をはじめとした背中全体を鍛えることでデッドリフトの安定感を向上させることができます。
デッドリフトを強化する種目まとめ
デッドリフトの重量を伸ばすために有効なトレーニングを2つ紹介しました。
これらを普段のトレーニングに取り入れることで脊柱起立筋群のパワーアップを行いましょう。
デッドリフトを強化する種目
- 低重量×高回数のデッドリフト
- 高重量×低回数のベントオーバーローイング
デッドリフトを強化するクラスタートレーニング
デッドリフトを強化する種目を説明してきました。続いてはデッドリフトで完全に追い込むためのトレーニング方法をご説明します。
筋肉はポジティブ動作よりもネガティブ動作の方が強い力を発揮できます。
通常のトレーニングではポジティブ動作ができなくなり、セットを終えることがほとんどだと思います。この時実はネガティブには余力が残されているので、完全には追いこめていません。
これを防ぐために「チーティング」を取り入れてネガティブ動作だけストリクトで行うのが一般的な追い込み方になります。
しかしデッドリフトではチーティングを行うことはできません。
そこでデッドリフトでは「クラスタートレーニング」で限界まで追い込んでいきましょう。
クラスタートレーニングのやり方
- MAXの85%で重量を設定(限界までやれば4レップスできる)
- 2レップス行う
- 10秒インターバルをとる
- 2レップス行う
- 10秒インターバルをとる
- 2レップス行う
- 10秒インターバルをとる
- 1レップ行う
- 10秒インターバルをとる
- 1レップ行う
- 終了
クラスタートレーニングでは上記の通り、最初の数レップスまでは追い込まず、余裕をもってインターバルに入ります。
そして短いインターバルをとったら、すぐに次の拳上を開始します。
これを繰り返すと、合計8~12レップスあたりで、1レップもできなくなると思います。そしたらそこでトレーニング終了にします。
クラスタートレーニングの大きな特徴は高重量のトレーニングを高回数で行うことです。
通常ではありえないほど強烈な刺激を筋肉に与えることができるため、筋肥大・筋力ともに効果的なトレーニング方法です。
しかし注意点としてハードな故にオーバートレーニングに陥りやすいため、クラスタートレーニングを行う時はこれだけでデッドリフトを終えるか、低重量×高回数トレDayの最後の1セットに取り入れると良いでしょう。
デッドリフトの重量を伸ばす方法まとめ
デッドリフトを伸ばすには「脊柱起立筋群の強化」と「全体的な筋力アップ」が必要不可欠です。
この二つに着目した今回の内容をまとめると次のようになります。
デッドリフトの重量を伸ばす方法
- デッドリフトで必要な脊柱起立筋群を鍛える種目を取り入れる
- 低重量×高回数のデッドリフト
- 高重量×低回数のベントオーバーローイング
- クラスタートレーニングで強烈な物理的刺激を与える
デッドリフトを本気で伸ばしたい方はぜひ参考にしてみて下さい。
デッドリフトを行う時(特に対象筋をしっかり鍛えたい時)は、パワーグリップがあると握力が持続し、しっかり追い込むことができます。
またハードなトレーニングなので、ワークアウトドリンクも用意するとトレーニング効果を高めることができます。
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