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食事からとったタンパク質の吸収率や吸収時間【プロテインと異なるので注意】

「タンパク質は一度に20~30gしか吸収できないからこまめに摂取しましょう」

 

一食でたくさんのタンパク質をとってしまうと、体に吸収されず、腎臓に負担がかかってしまうといわれています。

そこで筋トレをしている人の多くはタンパク質をこまめに摂取しようと心がけているはずです。

 

でもそれは本当なのでしょうか?

SASAMI
一度に20gしか吸収できないとしたら、一日2食しか食べないお相撲さんは全くタンパク質を摂取できていないことになってしまいます。
omochi
あの体をたった40gのタンパク質で維持できるわけないよね。つまり本当はもっと吸収できるっていうことね!

 

この記事では、研究によって明らかになったタンパク質の吸収率と吸収にかかる時間について説明していきます。

 

この記事を読むと分かること

  • 食事とプロテインの吸収速度の違い
  • 食事からとったタンパク質の吸収率
  • プロテインからタンパク質をとる場合の注意点

 

食事とプロテインの違い

 

まず大前提としてタンパク質を摂取する方法は「食事」と「プロテインや必須アミノ酸などのサプリメント」の2つにわけることができます。

 

サプリメントの場合は純度の高いタンパク質やアミノ酸になっているため、消化吸収が速く、体に取り込まれる時間が非常に速いです。

一方食事としてタンパク質を摂取する場合は、脂質などが含まれているため、プロテインを飲むよりも吸収に時間がかかると考えられます。

 

感覚的にわかっていても、実際どれくらい違うのか明確にわかる人は少ないと思います。

そこで牛肉とアミノ酸の吸収速度について調べた研究を見ていきましょう。

 

牛肉とアミノ酸の吸収速度

この研究では牛肉(タンパク質50g)を食べた場合とアミノ酸サプリメントを4g摂取した場合の血中イソロイシン濃度を調べています。[1]

結果がこちらのグラフです。

アミノ酸をサプリメントとして摂取した場合は、15分で血中アミノ酸濃度がMAXになります。

一方、牛肉の場合は食事後ゆっくりと上昇し、およそ2時間後に血中アミノ酸濃度がMAXになります。またアミノ酸サプリメントと比べて、血中濃度が下がるのもおだやかで、食事後3時間を経過しても血中のアミノ酸濃度は高いままになっています。

 

この研究ではホエイプロテインは調べられてませんが、アミノ酸サプリメントと牛肉の中間になると考えられます。

 

サプリメントでタンパク質(あるいはアミノ酸)を摂取するときと食事からタンパク質を摂取する場合では吸収速度が異なるため、体内での利用率も大きく変わる可能性があります。

 

食事ならタンパク質を一度に大量にとってもOK

先ほどの研究ではタンパク質を50g含む牛肉(230g)を食べていました。

もしタンパク質を一度に20~30gしか摂取できないとすると、血中のアミノ酸濃度の上昇が鈍くなるはずです。

 

研究で使用された牛肉とアミノ酸サプリメントのアミノ酸構成は次のようになっています。

イソロイシンは牛肉3.0g、サプリメント0.5gとなっているので、牛肉には6倍のイソロイシンが含まれています。

したがって牛肉のタンパク質がすべて吸収されれば、牛肉の方が6倍血中アミノ酸濃度を上昇させるはずです。

 

そこで全時間帯のアミノ酸濃度を足し合わせてみました。

牛肉[μM] アミノ酸サプリ[μM]
3時間後までの血中アミノ酸量 17900 5090
6時間後までの血中アミノ酸量 24461 5090

(※3時間以降は血中アミノ酸濃度が線形で減衰していくと仮定して算出)

 

牛肉を摂取してから血中アミノ酸濃度が平常時に戻るまでの総アミノ酸量は約25000μMとなり、サプリメントに比べておよそ5倍になりました。

吸収率を計算すると「80%」という結果でした。

 

ほかの研究でも肉や卵・魚の消化率は90%以上という報告があるので、低く見積もっても80%以上は体内で利用されると思っていいでしょう。

 

omochi
焼肉食べ放題で食べまくっても、ちゃんと筋肉になるということだね!

 

プロテインは一度にたくさん摂ってはダメ

 

牛肉などの普通の食事からとったタンパク質は、体内で有効活用できますが、プロテインやアミノ酸などサプリメントの場合は注意が必要です。

サプリメントは吸収速度が非常に速いので、たくさんとっても体内で筋肉に変わることなく排泄されてしまう可能性が高いのです。

 

プロテインは吸収速度が速いので少量でも血中アミノ酸濃度を高めることができます。

筋肉の合成が最大になる血中アミノ酸濃度は決まっていて、それ以上濃度が高くなっても筋合成は活性化しません。

年齢や体格によって前後しますが、プロテインドリンクの場合はおよそ20gの摂取で筋合成が最大になります。

つまり20g以上のプロテインを飲んでも筋合成に変化はないのです。

 

一方、食事の場合は吸収がゆっくりなので、血中アミノ酸濃度の上昇もゆっくりになります。したがって筋合成を最大にするには大量のタンパク質が必要になります。

その代わり、長時間にわたって筋肉の合成が続くというメリットがあります。

 

タンパク摂取量の違い

  • プロテインやアミノ酸:吸収が速いので一度に摂りすぎてはダメ
  • 食事:吸収がゆっくりなので一度にたくさん摂取してもOK

 

▽筋合成を最大化するプロテインの摂取量はこちらの記事で計算することができます。年齢や体格によって大きく異なるので一度計算してみることをおすすめします。

自分に合ったプロテイン摂取量を自動計算【1回/1日当たりの摂取量】

 

【まとめ】食事とプロテインの違い

 

一緒にしてしまいがちな「食事」と「プロテイン」ですが、この二つは吸収速度が大きく違うので、一度に摂取すべき量が全然違います。

ここまで説明した内容を整理しましたので、タンパク質摂取の参考にしてください。

 

まとめ

  • プロテイン・アミノ酸
    • 吸収速度が速い=血中アミノ酸を上げやすい
    • 摂取量は少なめ(およそ20g)
  • 食事(肉や魚、たまごなど)
    • 吸収速度が遅い=血中アミノ酸を上げにくい
    • 摂取量は多くてもOK(50gでも十分可)

 

omochi
今まではなるべくこまめに食事を食べていたけど、そこまで気にしなくていいんだね!
SASAMI
食事は1日3食で、その間にプロテインを20g前後摂取すると完璧だよ。

 

▽高タンパクな食事に関する記事もあわせてお読みください。

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最後までお読みいただきありがとうございました。

それではまた!

 

参考文献

[1]Amino acid levels following beef protein and amino acid supplement in male subjects.

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