「筋トレをしているのになかなか筋肉が大きくならない」
こんな悩みを抱えている人が多いのではないでしょうか。
自分より筋トレ歴が浅いにも関わらず、どんどん成長して自分よりいい体になっていたり、重い重量を扱えるようになっている人がいると焦ってしまいますよね。
ネットにはたくさんの「トレーニング方法」「サプリメント」「栄養」などの情報がころがっています。
- 本当に効果があるものはどれなのか
- 筋トレにとって一番大切なものは何なのか
この二つを素人が見分けるのは困難です。
ここで断言します。
筋トレで最も重要なことは「漸進性過負荷の原則」にしたがって使用重量を伸ばし続けてトレーニングすることです。
サプリメントでも、難しいトレーニング方法でも、高級なトレーニング器具でもありません。
この記事では、漸進性過負荷の原則をきちんと理解し、何を優先してやるべきかが明確になるように解説していきます。
この記事を読むと分かること
- 漸進性過負荷の原則とは何か
- 漸進性過負荷の中で重要なこと
- 筋トレの使用重量を伸ばす方法
目次
漸進性過負荷の原則とは
漸進とは「順を追って少しずつ前に進むこと」を意味します。
また過負荷とは「日常的に身体に加わっている負荷を超える負荷」のことです。
つまり漸進性過負荷とは「前回よりも少し強い負荷をかけてトレーニングすること」です。
ベンチプレスのMAXが70kgの人がいるとします。
この人が毎回次のようなトレーニングを行った場合、半年後にはどうなっているか考えてみて下さい。
- トレーニング頻度:週1回
- 使用重量:50kgで固定
- レップ数:10レップで固定
- セット数:3セットで固定
もうお分かりだと思いますが、この人は半年後、いや1年後だってベンチプレス100kgを持ち上げることはできないでしょう。
いつもと同じ負荷で鍛えていても、筋肉の成長を見込むことはできないのです。
私は過去を振り返ると1か月、2か月同じ重量・同じレップ数でトレーニングしていた時期がありました。
次に先ほどのベンチプレス70kgがMAXの人が、今まで持ったことのない80kgの重さに毎回チャレンジすれば成長できるのでしょうか。
残念ながら怪我をしてトレーニングできなくなってしまうでしょう。
漸進性と言われている通り、少しずつ重量を上げてやることで体がその重量に適応していきます。
その結果、無理なく強い体を作ることができるのです。
漸進性過負荷の原則とは
- 成長するには「前回よりも少し強い負荷をかけてトレーニングしなければならない」という原則
- 同じ負荷では成長できない(過負荷が必要)
- いきなり負荷を高くしすぎるとケガをしてしまう(漸進性が必要)
漸進性過負荷に基づくトレーニング方法
漸進性過負荷の原則に則ってトレーニング強度を高めようと思うと6つのトレーニング方法があります。
トレーニング強度を高める方法
- レップ数を増やす
- セット数を増やす
- インターバルを短くする
- 筋肉を使う時間を増やす
- より負荷のかかるフォームに変える
- 重量を上げる
筋トレは長い期間をかけて、少しずつ成長していくものです。
短期的に強度を上げる方法は、その場しのぎでしかなく、長期的に見ると効果の薄いトレーニング方法になります。
そう考えると、先に上げた6つのトレーニング方法のうち5つは下記理由から優先度が低くなります。
- 筋肥大に有効なレップ数は5~10と言われているので、レップ数を増やすことには限界がきてしまう。
- セット数についても増やせば増やすだけ1セットあたりに追い込む量が減ってしまう。
- 心拍数が落ち着かないトレーニングを再開すると本来のパワーが出せないためインターバルを短くするにも限界がある。
- 筋肥大に有効な筋肉の緊張時間(TUT)は40~60秒とされており、スロートレーニングには限界がある。
- より負荷のかかるフォームへの変更は、まず最初に取り組むべきことで、一度フォームが完成してしまえば不必要に変える必要はない。
漸進性過負荷の原則にしたがってトレーニング強度を上げ続けようと思うと、
「使用重量を上げ続ける」
ことが最も大切です。
使用重量を上げることには限界はないので、少しずつ過負荷の状態でトレーニングを行うことができます。
ポイント
- 使用重量を上げ続けることこそが筋肥大への近道
使用重量を上げるのに必要なこと
ここまで使用重量を伸ばすことの重要性を話してきましたが、多くの人がこう思っているはずです。
「簡単に重量を伸ばせたら苦労しないよ」
そこで「使用重量を伸ばし続ける5つのコツ」を伝授します。
筋トレ頻度を上げる
「1ヶ月に1回筋トレをしている人」と「週1回筋トレしている人」では当然後者の方が早く重い重量を扱えるようになります。
筋トレで成果を出す上で重要なのはトレーニング頻度です。
最低でも週一回は筋肥大させたい部位のトレーニングを行うようにしてください。
可能であれば週に二回行うのが最も適切です。
これ以上頻度を増やしてしまうと筋肉の回復が間に合わないどころか怪我のリスクが増えてしまいます。
筋肉は48~72時間で回復しますが、関節の回復にはもっと時間がかかります。
関節に疲労がたまってしまうと、慢性的な炎症を起こしてしまい、長期に渡ってトレーニングできない状況になってしまいます。
私は実際高頻度のベンチプレスを行った結果、肘を壊した経験があります。
大事には至らなかったものの、1ヶ月以上プレス系の種目ができなくなってしまいました。
トレーニング中に関節に違和感を感じたら、即座にトレーニングを中止にするようにしてください。
オーバーワークに注意する
知らず知らずの間にオーバーワークになっている方が非常に多いように感じます。
オーバーワークは使用重量の低下を引き起こし、筋トレの質を下げる原因になります。それに加えて一度オーバーワークによる使用重量の低下が起こると、もっと頑張らないといけない!と勘違いしてしまい更なるオーバーワークに陥ってしまうかもしれません。
筋トレの頻度を上げると同時に一回あたりのトレーニング時間を短くする努力が必要になります。
筋肥大に有効なトータルセット数は一週間に20セットと言われています。
例えば週に二回背中トレーニングを行う人であれば、
一回のトレーニングで行う合計セット数は10になります。
この場合、
- 懸垂×3セット
- デッドリフト×3セット
- ダンベルローイング×3セット
一回のトレーニング:合計9セット
週二回:合計18セット≒20
週二回の場合は、たった3種目を3セットずつやれば成果は必ず出るはずです。
なかなか使用重量が伸びない人は、知らず知らずのうちにオーバーワークになっていないか確かめてみてください。
複数種目に手を出さないで基本的な種目を極める
いつまで経っても使用重量が伸びない人に共通する特徴は様々なトレーニングを行っていることです。
たくさんの種目を行う=一つ一つの種目が疎かになっている
だと思ってください。
色々な種目を行うことで使う筋肉が変わるので、同じ筋肉に加わる負荷は減ります。その一方で精神的な疲労度ばかりが溜まるので、実は狙っている筋肉をしっかり追い込めていないうちにトレーニングを終えてしまっている場合が多いです。
まずは部位ごとの王道種目をしっかり練習し、それでも物足りなくなったら、別の種目に手を出すようにするといいでしょう。
各部位ごとの王道種目は下記になります。
- 胸:ベンチプレス、インクラインベンチプレス
- 背中:懸垂、デッドリフト
- 肩:サイドレイズ、ショルダープレス
- 足:スクワット
この記事で詳しく説明しているので当てはまる方は一度読んでください。
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可動域を広くとる
使用重量を上げるために、可動域を狭くしてトレーニングを行う必要はありません。
漸進性過負荷の原則で説明した通り、「より負荷のかかるフォーム」と「筋肉を使う時間を増やす」ことはトレーニング強度を高めてくれます。
したがって使用重量が多少下がっても、可動域を広くとった正しいフォームでトレーニングすることで、トレーニング強度を最大限高めてくれます。その結果、着実に使用重量をあげられるでしょう。
可動域を狭くすることで確かに高重量を扱うことができますが、その場合は体が適応していない重量を扱うことになり、関節にかかる負荷が大きくなります。怪我のリスクに繋がるので、明確な目的がある場合以外はやめましょう。
食事から栄養をしっかり摂る
トレーニングと同じくらい大事なのが食事による栄養摂取です。
使用重量を上げるためには筋肉量の増加が必須です。筋肉量を増やすためには、
摂取カロリー>消費カロリー
になるようにしなければいけません。筋トレを行っていると太るのが怖くて極端に脂質や炭水化物を減らしすぎているかもしれません。
サプリメントより大事なのは日々の食事です。摂取カロリーが消費カロリーを上回るようにし、その上でPFCバランス(タンパク質・脂質・炭水化物のバランス)に気を配りましょう。
PFCバランスの考え方ですが、筋肉量を増やしつつ、脂肪がつくのを極力抑えるには、
- たんぱく質:体重×2g
- 脂質:たんぱく質 / 2g
- 炭水化物:体重×6g
上記の通りに栄養素を摂取することが望ましいです。
多少脂肪がついても、あとで減量すればいいだけです。脂肪がつくのを怖がって筋肉すらつかない環境を作ってしまうと、せっかく頑張ってきた時間が無駄になってしまいます。
筋肥大を加速するには脂肪がつくのを恐れず、食事をしっかり摂ることを心がけましょう。
まとめ
筋トレをしているのに思ったように体が変わらない。
自分より遅く始めた人のほうがいい体になっている。
こう感じる人はいつも同じ重量でトレーニングをしている場合が多いです。
使用重量を伸ばすことが筋肥大させ続ける秘訣です。
前回よりも一キロでも重量を伸ばす気持ちでトレーニングに臨みましょう。
使用重量を伸ばしたくても伸ばせない人は、下記項目に気をつけてトレーニングを行ってください。
使用重量を伸ばす方法
- 筋トレ頻度を上げる
- オーバーワークに注意する
- 基本的な種目を極める
- 可動域を広くとる
- 食事からしっかり栄養をとる
以上、筋トレ効果を最速で出す方法でした。
それではまた!
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